ガス料金の調整について(都市ガス)
都市ガスの原料である天然ガス(LNG)やプロパンガスの価格は、為替レートや原油価格等によって変動しますが、こうした外生的要因による原料費の変動をすみやかにガス料金に反映させる制度です。
本制度の仕組み
(1) 原料費調整は毎月、単位料金(1m3当たり従量料金)を見直すことによって行われます。
(2) 3ヶ月ごとの原料(LNG、プロパンガス)のトン当りの輸入価格(貿易統計実績)をもとに、当該期間の平均原料価格を算定します。
平均原料価格=トン当りLNG輸入価格(3ヶ月間の加重平均値)×0.9395+トン当りプロパンガス輸入価格(3ヶ月間の加重平均値)×0.0655
(3) (2)で求めた平均原料価格が、基準(70,070円/トン) を上回る又は下回る場合に、その変動幅に応じて単位料金を調整します。
(4) 単位料金の調整額は、当該期間の平均原料価格の基準に対する変動額 100円につき0.087円/m3です。
(5) 反映期間は次のとおりとなります。
平均原料価格算定期間 | ガス料金(単位料金)への反映 |
---|---|
前年8月から10月 | 1月検針分 |
前年9月から11月 | 2月検針分 |
前年10月から12月 | 3月検針分 |
前年11月から1月 | 4月検針分 |
前年12月から2月 | 5月検針分 |
当年1月から3月 | 6月検針分 |
当年2月から4月 | 7月検針分 |
当年3月から5月 | 8月検針分 |
当年4月から6月 | 9月検針分 |
当年5月から7月 | 10月検針分 |
当年6月から8月 | 11月検針分 |
当年7月から9月 | 12月検針分 |
当月と翌月の調整額について
2021年3月分の調整額
1. 2020年10月~2020年12月の平均原料価格
LNG輸入価格(35,330円/トン)×0.9395+プロパンガス輸入価格(44,850円/トン)×0.0655
=36,130円/トン(10円未満四捨五入)
2. 原料価格変動額
平均原料価格(36,130円/トン)-基準平均原料価格(70,070円/トン)= -33,940円/トン
3. 2021年3月分の調整額算出について(消費税率10%)
変動額は-33,940円/トンの100円未満を切り捨て-33,900円とします。
「本制度のしくみ(4)」より、基準単位料金に対し100円につき0.087円/m3調整しますので、
調整額は(-33,900×0.087)÷100×(1+消費税率10%)= -32.45円/m3となります。(マイナスの場合、小数点第3位以下は切り上げ)
単位料金の変動について(参考)
2021年2月分に対して、2021年3月分は 1m3あたり3.06円 の調整となります。
※調整単位料金の算出は、消費税込で行っています。
2021年4月分の調整額
1. 2020年11月~2021年1月の平均原料価格
LNG輸入価格(40,070円/トン)×0.9395+プロパンガス輸入価格(50,740円/トン)×0.0655
=40,970円/トン(10円未満四捨五入)
2. 原料価格変動額
平均原料価格(40,970円/トン)-基準平均原料価格(70,070円/トン)= -29,100円/トン
3. 2021年4月分の調整額算出について(消費税率10%)
変動額は-29,100円/トンの100円未満を切り捨て-29,100円とします。
「本制度のしくみ(4)」より、基準単位料金に対し100円につき0.087円/m3調整しますので、
調整額は(-29,100×0.087)÷100×(1+消費税率10%)= -27.85円/m3となります。(マイナスの場合、小数点第3位以下は切り上げ)
単位料金の変動について(参考)
2021年3月分に対して、2021年4月分は 1m3あたり4.6円 の調整となります。
※調整単位料金の算出は、消費税込で行っています。